atelier Schopのこぼれ話

ハンドメイド作家のこぼれ話

失敗率削減!レジンの半球重ねる!の段

中華風蓮華のイヤリングのお迎え

 3月下旬、とあるアクセサリーのお迎えが決まりました。それは、中華風蓮華のイヤリング。

 こちらのアクセサリーですね。そこで、在庫を補充しようと同じものを作成し始めました。

 まず、薄い赤紫の蓮の花パーツです。この着色剤がなんだったか等については、ダイソーに売られているハンドメイドレシピカードというものを購入していて後日作成の際に悩みそうなことはメモしていたので少しずつレジン液を投入しながら作成することで気泡なく作り上げることができました。レシピカードの写真はこちら

 レシピカードの存在を忘れている間、色違いを作成してしまったのはここだけのお話です笑

 そして、何より1番レジンを消費し、時間がかかったのは下の玉パーツなのでした。

 

難度により難航

 何より難航したのはこちらのパーツ。作成途中にいくつかの注意点があって、何度も作成しながらポイントを押さえて失敗率を下げるために色々ためしまくりました。前回お迎えいただいた分も何個も作った奇跡の一組だったのを思い出した時には沼。ズブズブ落ちたあとでしたとさ。

 

第一の関門は気泡

 まず、このパーツを作る際に自分的な難所の一つが気泡を入れぬように焦らずに半球を作成すること。

 焦ればことを仕損じる、その言葉そのままでした。普段レジンを扱う際も気をつけてはいるものの、このパーツは特に外から見た時に見せたい部分を阻害しないことを念頭に置いて作成していたので、気泡がたくさん入ってしまったり中心部分に気泡が入ってしまうと没になって今うのです。

 着色剤を入れて混ぜたレジン液は、エンボスヒーターで温め気泡を抜く。それでもそのままだと細かな気泡があることがあるので、15分ほど遮光された場所で置いておく。そうすると、この一手間によって気泡により没にされる失敗作がだいぶ減りました。慌てずにしっかり気泡を抜く。これが成功への第一歩だったわけですな。

 

第二関門は蓮の花

 気泡なく半球できた後は、中側に蓮の花を描くこと。シンプルに、綺麗に完成後に見えるように描くには、たくさん描いた結果わかったことは一つ。一回勝負、やり直しは効かないということでした。線が飛び出てしまった時に、バランスが悪くなった時、修正するとどんなに綺麗に拭き取っても曇りが出てしまうのです。なので、ここの関門は失敗作を使用して練習し、本番は一発で決める。これ一択でした。線を引く時には一点集中して息を止めて一筆一筆描いていきました。横1センチほどの小さなパーツなので筆をよく整えることがコツといえばコツかもしれません。

 

第三関門はついに最難関半球合わせ!

 半球合わせて球とするタイプのレジンでいちばんの難関はやはり、半球通同士を合わせる瞬間!

 間にレジン液を挟んで反球同士を重ねなければなりません。重ねた状態でライトで照射して固めることで球の状態になります。間に挟むレジン液が少なければ気泡になり、多ければ溢れ出します。

 私はこの部分がすごく苦手で、照射段階でずれてしまったり、うまく重なってくれなかったり…。たくさん失敗しました。

 一番の敗因は手袋した状態の手で重ねようとしたこと。もちろん、手袋なしはレジン液が直接手についてしまうので(アレルギー発症の原因ともなるので)絶対してはいけません。

 なので私が今回使ったもの、秘密兵器はつまみ細工用のピンセットです!!今回はダイソーさんで売っていたものを最後のコーティング時にヒートン部分を摘むため買ったところ、その前段階で活躍するという意外な功績を挙げた道具となりました。

 つまみ細工用のピンセットは通常のピンセットと異なり、押すと開く仕様になっています。つまり、手を離した状態ですと閉じているのです。そこで上から被せる半球を挟んでもう片方と重ねる事で横ずれを防止することができ、ズレを最小限にできたのでした。

今回は小さなパーツだったということでピンセットで挟めたわけですが、大きなパーツならまだ重ねやすさも上がるので難易度は今回より下がりますので…。小さなパーツ限定秘密兵器なわけです。

 多少のズレやはみ出しであればミニルーターで削ることができます。ちなみにミニルーター用の砥石タイプのパーツもダイソーさんで売っておりました。砥石系削りパーツは使っていると摩耗していくのでちょっとした削りならダイソーさん製軸パーツを使っています。

 さて、ミニルーターで削った外側の跡はコーティングで綺麗になるので、しっかりとマスキングテープなどで削りかすを取り除いてからコーティングするのが最後の工程になります。ドボンする形のコーティングの仕方をするとやりやすいと思われます。私も遮光容器にコーティングレジン液を入れたものでドボーンと入れました。コーティングは他の作品でもするのでスムーズだったのでした(比較的)。

 正直、一度半球重ねる段階や絵付けの段階で一度煮詰まって時間をあけたのですが、そのあけた期間に購入したピンセットくんがこんなに優秀だなんて意外すぎて、使い始めてからは失敗作が70%減りました。ピンセット使うことでの利点がズレ以外にももう一つあって手袋に付着するレジン液が少なくなり、成功作の表面に付着して曇ることも減りました。手袋を変える頻度も下がってエコにもつながりましたので、レジン作家さんがもし小さなパーツで悩んでいたらぜひおためしください!!

 完成したのはこちらです。

 

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